タイの医療は、日本と比べてどのようなものなのでしょうか。主要都市の公立基幹や代表的な私立の医療については、概ね良好です。特に首都バンコクでは、代表的な私立病院の医療はかなりの高水準です。日本と比べてもそれほどの違いはないと言えます。
それらの施設には、日本の医学部を卒業した医師や、日本の病院で研修経験のある医師、看護師が働いているのです。また、医師や看護師だけではありません。日本人受診者が安心して受診できるよう、専用窓口には日本語通訳がいて、日本人の便宜を図っています。ただ、首都バンコクと地方都市では医療事情が違いますし、個々の医療施設によっても大きく変わってくるので、注意が必要です。
そもそもタイは、乾季の最高気温が30度前後、湿度は50%前後と比較的過ごし易い気候にあります。しかし、大気汚染の心配があり、この時期はカゼ等の呼吸器疾患の多い季節です。また、暑季は最高気温が35度前後に達し、外を歩くと疲れやすい時期です。そして、雨季は湿度が高いので、食中毒などに注意が必要です。
なお、タイで患者数の多い病気には、急性下痢症、不明熱、肺炎、食中毒、出血性結膜炎、デング熱、インフルエンザ、水痘、手足口病、性行為感染症などがあります。タイが比較的過ごしやすい気候だとはいえ、日本とは違う環境で病気や怪我をする可能性も十分考えられます。訪れる際には、事前に病院について把握しておくと、安心して楽しく過ごせます。